2011/2/14 (月)

世界を、こんなふうに見てごらん  動物行動学者 日高敏隆 著 

Filed under: ホッとする詩 — hayakawa @ 18:26:16

h23214-2.jpgいきものとおしゃべりするには、観察するのがいちばんだ。

子どもの頃、ぼくは、虫と話がしたかった。

おまえはどこに行くの。何を探しているの。

虫は答えないけれど、いっしょうけんめい歩いて行って、

その先の葉っぱを食べはじめた。

そう、おまえ、これが食べたかったの。

言葉の代わりに、見て気がついていくことで、

その虫の気持ちがわかる気がした。

すると可愛くなる。うれしくなる。

それが、ぼくの、いきものを見つめる原点だ。

どうやって生きているかを知りたいのだ。

おまえ、こんなことしているの。

そうなの、こういうふうに生きているの。

その物語がわかれば、すごく親しくなれる。

 

みな、ようよう今の環境に適応して生きている。

生きていることへの深い共感は、そうやって生まれてくる。

 

世界を、こんなふうに見てごらん。

この本を、これからの少年少女と大人に贈る。

人間や動物を見るときのぼくなりのヒントをまとめたものだ。

生きているとはどういうことか、

豊かな見方をするといいと思う。

くじけないで  柴田トヨ 著

Filed under: ホッとする詩 — hayakawa @ 9:41:14

くじけないで 

忘れる  柴田トヨ

 

歳をとるたびに

いろいろなものを

忘れてゆくような

気がする

 

人の名前

幾つもの文字

思い出の数々

 

それを 寂しいと

思わなくなったのは

どうしてだろう

 

忘れてゆくこのと幸福

忘れてゆくことへの

あきらめ

 

ひぐらしの声が

聞こえる

 

さびしくなったら  柴田トヨ

 

さびしくなった時

戸の隙間から

入る陽射しを

手にすくって

何度も顔に

あててみるの

 

そのぬくもりは

母のぬくもり

 

おっかさん

がんばるからね

呟きながら

私は立ちあがる